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巻頭ごちゃごちゃ更新。
- 2007/12/22(Sat) -
ここはなんだかよく分からない孫引きの孫引きぐらいの多分ニュースサイトな所。
気が向いた人は見てやってください。ついでにコメントください。中の人が尻尾振って喜びます。

※最近はニュースサイトじゃなりつつあるけど。

趣味の記事
新ジャンルをまとめてみたところ。

イタい自作小説
僕と貴方と友情という名の何か 過去ログ
一応新しく書いたのは続きに格納。
3 冬。喪失感。

 4

瞼越しに光がにじんでくる。
ぼんやりした頭で考える、朝かな? 刺すような光が窓硝子を通して伝わってくる。ちゅん、ちゅんと雀の鳴き声が聞こえてきそう。
目を開けて映った梁をぼんやりと見つめる。それから目をそらして、壁のカレンダーを見る。一月遅れだ。時間と曜日を見ようと携帯を取ろうとする。腕を動かそうとしたけど動かない
はた、と。自分の身体を見ると。コートにくるっまっていた。
そういえば、昨日玲佳のコートを借りて……。
思い出したら顔から火が出そうだ。
「うゎあ……」
溜息とも呻き声とも言うような、情けない声が出た。
寝たときよりもきつく身体に巻きつけていた。急に恥ずかしくなって、周りを見渡す。玲佳は起きていない。寝たまま。よかったけど、残念だ。
玲佳が起きていないことをいいことに、コートを羽織ったまま立ち上がる。卓袱台の上に置きっぱなしだった携帯を取る。フリップを開くと、12/13(金) 1:21 32 と表示があった。朝も通り越して昼だった。
「ふぅ」
短く吐息する。
足下を見てみれば、ヒーターが点けっぱなしだった。〝いけない〟と思って消そうとしたけど、寒いのでやめる。
台所に向かう。
シンクの前に立つ。また「ふぅ……」と、ついた。〝幸せが減るなぁ〟とか思いながらもついてしまった。
蛇口をひねって水を出す。蛇口から水が溢れる音に、ステンレスに叩きつけられる水の音。流れる音に耳を傾け、しばらくの後、手で水を掬う。〝冷たい!〟指先が水に触れた瞬間ひるんだ。それでも、ゆっくりと水に手を通す。両の手を結んで作った器に水が掬われ、手と手の間から真砂が零れるように、流れていく。全部流れてしまったので、もう一回掬いなおし、勢いよく顔に当てる。水がはじけて、飛び散る。何度も掬って、ばしゃばしゃと顔に叩きつける。
適当に顔を拭って、居間に戻る。拭いきれなかった水滴が髪や顎からはたはたと滴る。
その一滴がコートに垂れて、弾けた。
玲佳の様子を見ようとベッドに腰掛ける。しき、とマットレスが小さな音とともに沈み込む。
小さく起伏の少ない顔。その顔をもっとよく見ようと僕の顔を近づける。普段、あまり近くで見たことの無い玲佳の顔。薄く開いた唇。普段から白いけど、今はそれ以上に真っ白な肌。額にかかる、細く、滑らかな黒髪。繊細な睫。小さな鼻。度がきつく、小さな目を大きく見せる銀縁の眼鏡。そういえば、眼鏡をかけたままだった。危ないと思い外す。蔓が耳に引っかかり小さな小さな抵抗を感じる。後引きながら外し、たたんで卓袱台の上に置く。
眼鏡を外したところをあまり見たこと無いので、なんだか別人みたいだ。
いとおしい。心底そう思って、顔を近づけようとする。
でも、もっと近づけたら突然玲佳が起きてしまうような気がした。起きてほしいのだけれども……。
そう思っていても玲佳のことを見てしまう。――いけない! って思って、ベッドの上から飛びのく。
立ち上がって、そのままどうすることも出来なくなって、立ち尽くしていたら、いたたまれなくなって衝動的に家を飛び出していた。
廊下を走り、玄関を飛び出て、戸を荒く閉じる。それで、自転車のスタンドを上げようとしたところで、鍵を閉めていないことに気がついた。仕方なく、鍵を閉めにいく。――こういうところは律儀だと思う。それで、鍵を締めた跡で玲佳のコートを着たまんまだということに気がついた。もう一度、家に入るのが億劫だ。そう思って、肩に掛けていたままだったコートに腕を通す。悲しいことに身長があまり変わらないから、大きさがあっている。仕方ないから借りていってしまおう。ちょっとだけ嬉しい。
今度こそスタンドを上げて自転車に跨る。かごの中には鞄が入れっぱなしだった。
勢いよくペダルを踏み込み走り出す。最初は座っていたけど、立ち漕ぎをはじめる。速度は次第に速くなり、風を切り、髪をゆらし、コートの裾をはためかせる。冬の鋭い風が目に入る。少しだけ涙がにじみ、それを皮切りに涙が溢れてきた。「ぐす、ぐす――」右手で目を拭っていたら、タイヤはアスファルトの上の小石を踏んでバランスを崩した。ぐらり、と右に傾く。
――危ない! と、とっさにハンドルを切るも、片手なので上手くバランスを取れずに力を入れすぎ、左にこけた。身体は投げ出され、叩きつけられた。
ざらざらとしたアスファルトにモロに打ちつけられた左手の甲は擦り傷で赤くただれたようになり、アスファルトの小石が張り付いている傷口はなんとも痛々しい。
痛みと、なんともいえない気持ちになって、声を上げて泣きたくなる。近くには誰もいないし、泣いちゃおうか? とも思ったけどやめる。
自転車を起こして、のろのろと走り出す。傷の手当てをしなきゃいけないと思い、一度自分の家に帰ることにする。
寒く、寒く、冷たく、凍てつくような風が傷口を刺激する。じんじんとした痛み。ただでさえ痛いのに、この仕打ち。寒いのに傷口だけは赤熱したように熱を持っている。
「ぐず……」
ひどく惨めな気分だ。
まるで僕だけが何かに取り残されたような。孤独な気分。

自転車はやがて家に着いた。
今何時だろうか? 家に人はいるだろうか? 時間はたぶん三時前ぐらい、家には姉ちゃんがいるかも。まあ、居ても母親じゃないだけましか……。そう思って、自転車を止めて鞄を取り、中に入る。
ドアのノブに手をかけて、回してみる。かちゃり、と音を立てて回る。ゆっくりとなるべく音を立てないようにドアを引く。その間にも左手の傷は痛み、気を散らす。ドアはゆっくりと余韻を残すような音を立てて、開いた。こっそりと中を窺うと、玄関のところには姉ちゃんがいた。
「あんた、なにやってるの?」
あまりにもタイミングが悪い。
どうするべきか? 何も無かったことにしてドアを閉めるか。それとも、堂々と入るか? 考えていたら先にドアを開かれた。
「中入れば?」
ドアを開けながらブーツを履いていて、片足でバランスを取りながら、右手で把手を掴んで平衡を取ろうとしている。そんでもって、片足立ちしている足で踵を見事にすべらせ、尻餅をついた。
ごんっ、と鈍い音がしそうなぐらいの勢いだった。
「いったぁ――――っ」
尻をかばってうずくまっている。スカートの中が丸見えだ。大して気にもならないので、怪我してないほうの手をさしのべる。
「……………」
無言で恥ずかしそうに手を取って立ち上がる。
「?」
一瞬だけ訝しげな目をして、僕のほうに顔を寄せると。そのあと嬉しそうに目を細めて、左手の傷を見て絶句した。
なんと表情豊かなのだろうと思いながら見てると、左手を取られた。
そのまま、履きかけだったブーツを脱ぎ捨て、框の奥に引き込まれた。
「痛い、痛い! そんなに引っ張らないでよ……」
「いいから!」
怒られた。引っ張られながら流し台のほうへ連れられ、冷水で傷口をじゃぼじゃぼ洗われる。
「痛い! 痛いよ!」
「いいから!」
さっきと同じ科白を言われる。
傷口が冷水に当てられてつきつきとした鋭い疼痛に見舞われる。半分泣き目になりながら強制的にやられる。
傷口の黒い部分が落とされ、傷口は赤くなり、血が薄い褐色のような靄をのこしながら流れる。姉ちゃんは蛇口をひねって水を止める。同時に血は流されなくなり、鮮やかな赤を水ににじませる。
手首をぎゅっと握られ止血をされながら今度はティッシュのある場所に連れられる。
乱暴に箱から二、三枚引き抜き傷口に当てられる。止血していた手は外され、勢いよく血と水の混合液が吸い取られ、ティッシュを真っ赤にする。
ティッシュがもう液を吸いきれなくなったころ、姉ちゃんは食器棚の上から救急箱を取って中をまさぐっていた。ガーゼと包帯を取り、もう一度ティッシュを傷口に当て血を吸う。
それを吸い終えたら、左手で止血をしながら、右手で器用にガーゼを当てる。
慣れたような手つきで手際よくしっかりと包帯を巻かれた。この間〝いいから!〟しか喋っていない。されるがままにしていたらしっかりと、止血され、包帯は巻かれていた。
「よし、いいよ」
「うん」
そういわれて、手を握ったり、開いたりする。まだ疼痛は残っているけどもう大丈夫みたい。
「ありがと」
「うん……」
姉ちゃんは何か言いたそうにしていたけど、
「じゃあ、出かけてくるから」
「分かった。行ってらっしゃい」
どたどたと出て行ってしまった。なぜだか少しだけ背中が寂しそうに感じた。
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コメント

イベント 

ヴァラカスにバインドを羈める侭絏がいました???
・かは椣ャできなく諮輸です。
2007/11/15 23:46  | URL | Isekata77 #32SdaKJ.[ 編集] |  ▲ top

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2010/02/05 09:29  | | #[ 編集] |  ▲ top

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2012/05/11 07:55  | | #[ 編集] |  ▲ top

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2013/06/11 12:23  | | #[ 編集] |  ▲ top

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